Kissシリーズ・「イケメンとのキス」
そんな人と私が二人っきりで一緒にいる理由は、たまたまだ。

放課後、食堂近くの休憩場でバッタリ会った。

そして紙パックのオレンジジュースを奢ってくれた。

一口飲んで、一息ついた途端のセリフ。

思わずノーリアクション。

「ジュースの飲み方もそうだけど、存在自体が何となく」

「………地味、ではなくて?」

「うん。エロい」

…何かの聞き間違いかと思ったけれど、違ったみたいだ。

彼はにっこりと微笑み、缶コーヒーを飲んだ。

「自覚なかった?」

「全然」
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