バスルーム ~君の魔法が解ける時間~


『ん…ふっ』


あたしは軽くキスするつもりだったのに,ジュンはいつのまにかあたしの背中に手をまわし,首を固定してはなれないようにしていた。


ジュンの熱いキスはどんどんエスカレートしていく。


それとともにあたしの鼓動も激しく鳴り響いている。


唇よりもさらに熱い舌があたしの薄くひらいた口に割って入ってきた。


『んんっ…』


ジュンの舌が奥に引っ込めようとするあたしの舌を絡めとってはなさない。


あたしは苦しくなって,ジュンの胸板をドンドン叩いた。


名残惜しいとでも言うかのようにジュンの唇がゆっくりゆっくりとあたしの唇からはなれていった。


最後にちゅっと小さな音が薄暗いバスルームに響き渡った。



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