鳴海‐Narumi‐【短編】
気まずい雰囲気を打ち破ったのは長男だった。

流石は鳴海家の長兄太郎義宗だと、俺は兄を見直した。

「何にせよ、誰かが鳴海家のプライバシーを侵害している事は確かだ。そいつをどうにかする事が先決だな」

三江も同調する。

「そうね。下着なんて取られてるし、名前もスリーサイズも公開されてるんだもん」

四郎は消極的な賛成程度なのか、うんそうだね、とポツリと呟くだけだったが、兄弟達は共通の問題認識を持って、対策を練る事にした。
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