ことばにできない
私の前を、一人の女性が歩いている。

外の強い光を受けて、その後ろ姿はシルエットだ。

彼女の髪の毛の先が、光を受けてリズム良く揺れる。


   ユラリ…

ユラリ…

   …

   フワッ


彼女の髪の毛が沈んだ…。

私は思わず駆け寄った。

支えるように彼女の背中に手をまわしながら、ササッと周りに目を配った。

良かった、誰も気にしてないみたい。




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