お菓子のこころ《詩集》
こころ


誰かのこころがきしむ音がする

ぐっと歯を食いしばる音がする

つらい
くるしい
さみしい

言葉はいつだってこころには敵わなくて

人はいつだってフィルターの向こうに世界を見てる


陽のあたらない部屋の隅


誰にも気付かれぬまま
うずくまる誰かの


なみだの音が 聞こえる



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