お菓子のこころ《詩集》
KISS
「キスが下手でごめんなさい」

そんなメールを送った日には

爆笑されて
頭をぐりぐりなでられた

すごくすごく愛しいから
すごくすごく愛して欲しくて

そのままで良いんだと言われるたび
変わらなければと焦った

もがいてもがいて
そのたびに転んでへこんでばかり
泣くこともできず唇かんでばかり

そんな不器用な私を
あなたはいつも笑って
ぐりぐりと頭を撫でて

泣きそうになるくらいのやさしいキスを
そっと唇に落としてくれる
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