End of the transmigration of souls■Chapter1■

●Episod 4-2 To bright future●

「まだ〜?」
「ちょっと待ってて!すぐ行くからー」
「まぁだぁ〜?」
「もぉッッ!わかったから待ってなさい!」


――――あれから3年。生まれてきたのはゼファそっくりの男の子だった。目の色はあたしと同じだった。人間とホムンクルスのハーフだなんて正直不安なとこもあったけど、どうやら心配はなかったようだ。
肉体的にも精神的にも異常がないかどうか定期的に検査を受けるようにはなるけれど………。まあ、元気すぎて大人はついていけないくらいだ。うん。ついていけない。ついていけてないのはあたしだけかもしれない。ずっと気になる事がある。体力が日に日に落ちてってる。昔みたいに体を動かさないせいもあると思うけど、こんなだっけ?って思う。少し動いただけで動悸がする。体の疲れが出るようになったのは騎士団にいた頃からだけど、ここまではひどくなかった。


「………ファルクス?ファルクス!?」


考え事をしてたら息子の姿がなかった。


「あのバカ………」


キルティのとこへ行くのに準備してる隙に勝手に外へ出てしまったらしい。最近外は治安が前以上に悪い。反ヴァリーフォージのレジスタンス組織がウロウロしている。元ヴァリーフォージの人間の殺し、人拐い、強奪、強姦が多発している。こんな中、子供1人外へ出たら……… 。



< 143 / 149 >

この作品をシェア

pagetop