End of the transmigration of souls■Ｃhapter１■

一般人の保護……。 なるほどな。恐らくあたし達工作員はそれが主な役割だろう。保護や護衛任務は兵士達には無理だ。この分野に関しては 工作員は一応専門だから。 空間に結界を張りながらそのまま何日か逃げ遅れた一般人達の保護を行っていた。戦闘という戦闘はしてない。そんなある日だった。意外な人物と出会った。



「あなたこんな所で何してるのｯｯ!?早く避難しないと危険でしょ!?」
「え？あたし？」
「他に誰がいるの!?」
「……一般人？」
「？？？早く！何やってるの!?」
「それはこっちの台詞だ。一般人がこんな所でウﾛついてるとやられるぞ！」
「…………ｯｯ!?ヴｧﾘｰﾌｫｰｼﾞのエﾝﾌﾞﾚﾑ!?」
「見ればわかるでしょ？まぁ……どこも安全とは言えないけど……」
「女の子の兵士もいるんだ…」
「あたしは工作員。兵士とは違う。今は一般人の保護をしている。さぁ！無駄話はいいからこっちに来て！」



あたしよりも少し年下だろうか？一般人の少女が1人怪我人などの保護をしていたらしい。まったく…… 。危険極まりないが、なんともまぁ1人で出歩くとは度胸のある少女だ。



「お願いだからここにいてね？外は危険だから」
「わかった……」
「まだ外にいる一般人はあたしがきちんと保護するから………」
「お願いします」



近くにある建物の地下にこの少女を避難させた。



「じゃあ……………」
「待って！」
「まだ何か？」
「あなた工作員なんでしょ？工作員じゃ見習い兵士に知り合いなんて…いないよね？」
「見習い兵士？」



見習い兵士……。思い浮かぶのは あの冴えない男しかいない。