カラカラライフリズム
 


答えてくれる人間はいなかった。
 
それでも、一人で暮らしていると、

それだけ独り言がぽつりぽつりと多くなっていく気がした。

まるで抑え切れない感情を、適当な言葉と一緒に廃棄するように。

カーテンを開けて外の様子を窺うと、

塀の外にいる人間の塊が少し見えた。

……見えるだけで二、三十人、

それと黄色い横断幕のついたワゴン車。

その他、マスコミや野次馬もいるのだろう。

とにかく混乱と言っても良いほど、

「うざいー……」


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