サルビア
一瞬その場は静まり返ったが、ミオがふてぶてしく言った。

「あたしこの女がいるなら、この店やめるから!」

ヒカルやレイナ達も、口を揃えて言う。

「あたしらもやめる~。やってられへんわ~」

やってられへんのはこっちやって…

ボーイはあたふたしながら、「とりあえず出ておいで。店長に話聞いてもらおう」と言った。


そしてその場にいた、あたしと女の子達は、静まり返ったお店の席に座って、店長を待った。

ボーイに話を聞いた店長が、慌ててやってくる。

そして席に座り、「どうゆう事やねん?」と聞いた。

「この女のせえで、あたしら迷惑してんねん!分かるやろ?」

他の女の子達も、口々に言う。

「あたしらまで、〇〇ちゃんは風俗はしてへんの?とか聞かれるんやで!」

「そうそう!」


店長はハァーッと溜息をついて、「とりあえずお前らは全員帰れ。朝日と2人で話するから」と言った。

女の子達はブツブツ言いながらも、お店を後にする。

最後にミオが、「その女がやめるまで、あたしら出勤しやんから!」そう言い放って、出て行った。

店長はまた、ハァーッと溜息をつきながら、煙草に火をつけて、少し考えているようだった。



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