びいだま
はぁっ、はぁっ・・・・・・。
荒れた息の音が耳の中に響いてる。
廊下にはたくさんの人がいて。
少しあいたドアから、白いベッドにすがって「いやぁ~~~」と声を上げる老婦人の姿が見えた。
走ってきただけじゃない、胸のドキドキが大きくなったような気がした。
「果歩ちゃん・・・・」
廊下のあんなさんが私を見つけてぎゅっ、と抱きしめた。
「・・・・・悠司、大丈夫だって。体を少し打ってるだけだから、って」
「・・・・・よかったぁ~~・・・」
隣でコマキが泣き声で壁に寄りかかった。
「ユウは?・・・どこ、ですか?」
気持ちとは別に思った以上に冷静な声を出す自分に我ながらびっくりしながらも、あんなさんを見つめる。