この空の下









あたしが問い詰めると
渉太は気まずそうに
目を背けて…



ポツポツと話し始めた。












「本当はこれ
茜には言うなって
言われてんだけど…









愁はさ…













病気なんだ。













心臓の。」





















「心…臓、病??」

「生まれつき
そうだったんだ。

かなり重い病気で…
本当はずっと
病院で寝てなきゃ
いけないらしいけど

愁は寿命が
縮んでくことも
承知で無理言って
野球やってきたんだ。



だけどやっぱ最近…
どんどん体力が
落ちてるのを
感じるらしくて…

オレは今日の勝負も
止めたんだけどよ…

『オレは今まで
命を削ってまで
野球をやってきたのに、
アイツを守るために
発揮しなかったら
いつ使うんだ』

って…。

でも本当はかなり
悩んでたと思う。

『人を幸せにできる物
って何なんだろう』

とか言ってたからな」





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