究極のメソード
「楽しい時間は終わりですよ。さとみさん」


押し殺したような死神の声が
突然部屋に響き渡る。

2人だけの穏やかな時間が
何だか汚されたような気がして


渡辺は何だか嫌な気分になった。
死神を睨む渡辺。


「さとみさん…Kくんが退院したそうですね。


準備は整いました。
行きましょうか」


黙ってうなずいたさとみは
死神のあとについていく。


その後ろ姿に思わず
渡辺は声をかける。



「まて!まってくれ!」



死神は振り向いて答える。



「まだ何か用ですか?渡辺さん」
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