fated
ことの発端は去年の文化祭。

毎年恒例のミスコンに、必死に「出て!」とお願いされて渋々出たら…予想外の優勝。



それから誰彼構わず姫と呼ばれるようになった。





何回ため息をしただろうか。
いつの間にか学校に着いていた。



「莉世おはよーッ!」


後ろから勢いよく抱きついてきたのは、幼なじみの葉山美紗。
元気だけが取り柄の明るい子。



「朝から痛いんですが…」

「ごめんねえ。あ、それより早くクラス見に行こう!!」



普段はいい子だけど、朝にこの高いテンションはついていけない。



< 4 / 13 >

この作品をシェア

pagetop