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「ごちそうさまでした。」



朝食を食べ終えて、学校に行く支度をする。

新学期だというのに気持ちが重い。




「何朝っぱらからため息ついてるのよ?」
お母さんが呆れながら言った。

「…ちょっとね。」

「まったくー。普通だったら幸せな学校生活じゃない。皆から“姫”て呼ばれてるんでしょ?」



一番言われたくなかった言葉。…それが私には重荷な訳で。

姫とか寒気するし、そんな柄でもないし。




「お母さんも呼ばれたいわぁ!」なんて言ってるのを無視して学校へ向かった。


足取りがすごく重いな。



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