神楽幻想奇話〜鵺の巻〜
何もない空間に呪符が張り付くと、素早く沙綺は印を組んだ。

呪符の周囲に光の輪ができてぽっかりとした穴が空いた!


「……血の匂い」

その空間から流れ出た匂いに透達の顔が凍り付いた。


「何をしてるグズグズするな急げ」

沙綺の声でハッとした透は穴の空いた空間に飛び込んだ!


「呪符が燃え尽きたら穴が閉じちまうんだ彩音達も早く」

沙綺が下から徐々に燃え尽きていく呪符を見つめながら叫び、忍と彩音が飛び込むのを確認して、自分もぎりぎり中に飛び込んだ!



そして




中に飛び込んだ一同はその場に立ち尽くした…。


「な、何があったんだ…。」
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