神楽幻想奇話〜鵺の巻〜
「これ本物か?良く動くな。」

わしわし、ニョーン


「にゃにゃっ!?こらっ!!引っ張るな!本物だ!」


「この尻尾もか?」

透は月読の二股の尻尾をつかんで、興味深そうに触った。

「や、やめぃ!あ、あ、!馬鹿者!」


月読は顔を赤くして透から離れた。

急に逃げられた透は、不思議そうな顔で言った。

「そんなに逃げなくてもいいだろ?見てただけなんだから。」


「にゃにが見てだだけだ!好きなだけ触りおって!無礼者め!」

息を切らせて必死に叫ぶ月読に、透は笑いながら言った。


「ははは、そんなに怒るなよ、珍しかったもんでさ。
…そうだ、そろそろ一度帰ろう。もう昼飯だ、続きは午後に頼む。」


そう言って透は一人でサッサと帰りだした。


「待て小僧!まだ話は終わっとらんぞ!おい!待てって!」


そう叫びながら月読は透の後を走って追いかけた。
< 193 / 428 >

この作品をシェア

pagetop