神楽幻想奇話〜鵺の巻〜
ガラガラガラ…ガラガラガラ…パタン…バンフギャ


透は建物の扉を開けて中に入ると、いつものクセで扉を閉めた。

その直後に激突音と、猫の叫び声が聞こえた。


「あ…月読が居たの忘れてた…。」


ガラガラガラ…。
バリバリ

透が扉を再び開けた瞬間、顔を思いっきり引っかかれた!

「いきなり何をするのだ小僧鼻を打ったではないか」


そこには鼻を押さえて涙を目に浮かべた月読が立っていた。

「すまん、ついクセで…。」

透は顔に付いたひっかき傷から血を流しながらそう答えた。


「あ!おかえりぃ!皆揃ったからご飯食べよぉ。」

彩音が弁当をリュックから引っ張り出しながら、透達を呼んだ。

透達は、2人とも顔に手を当てたまま彩音に頷き返した。
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