神楽幻想奇話〜鵺の巻〜
「沙綺!」


透は幹矢に駆け寄ると、沙綺を受け取り地面に寝かせた。


「脈は…?弱いが有る!まだ生きてるぞ!」


「小僧、今はそのまま寝かせておけ。屋敷に運ぶんだ。」


月読が肩を揺すって起こそうとしている透に指示した。

透は素直に頷くと彩音と共に、屋敷の中へ沙綺と忍を運んで行った。



残された白蓮達は一段落ついたと肩の力を抜いてリラックスした。



その後ろで1人だけコソッと足音を立てないように逃げようとしている影があった。


「いやぁ、力になれたなら良かった良かった!なっはっはっは!
………どこに行くつもりだい?月読。」


      ビックゥ!
< 351 / 428 >

この作品をシェア

pagetop