この空の彼方
「あんた達は注目の的なんだからね。
気を付けてないと後で恥ずかしい思いをしても知らないよ?」
爪鷹は呆れたように長いため息をつく。
「芦多さぁ、これからもっと会えなくなるのにどうすんの。」
こそっと爪鷹が耳元で囁く。
芦多は渋い顔でわかってると返した。
「まったく、もう。」
強く芦多の背中を叩くと、爪鷹はひらひらと手を振って歩いて行った。
「…芦多様。」
「なんだ。」
「私、芦多様に会いたい病で死にそうです。」
可愛い。
今、一緒にいるのに。
まあ、芦多の方が重症なのは明らかで何も言えはしないが。
「心配するな、私の方が先に症状が出て会いにくる。」
灯世はふわりと微笑んだ。
「待ってます。」
抱きしめたい。
衝動が込み上げてきたが、威厳を保たなければいけない。
芦多はぎりぎりと歯を噛み締めた。
「また、来る。」
「はい。
でもあまり無理して抜けて来ないでくださいね?
隊長不在はまずいですから。」
痛いところを突かれた。
芦多は小さく頷いて、背を向けて歩き出した。
気を付けてないと後で恥ずかしい思いをしても知らないよ?」
爪鷹は呆れたように長いため息をつく。
「芦多さぁ、これからもっと会えなくなるのにどうすんの。」
こそっと爪鷹が耳元で囁く。
芦多は渋い顔でわかってると返した。
「まったく、もう。」
強く芦多の背中を叩くと、爪鷹はひらひらと手を振って歩いて行った。
「…芦多様。」
「なんだ。」
「私、芦多様に会いたい病で死にそうです。」
可愛い。
今、一緒にいるのに。
まあ、芦多の方が重症なのは明らかで何も言えはしないが。
「心配するな、私の方が先に症状が出て会いにくる。」
灯世はふわりと微笑んだ。
「待ってます。」
抱きしめたい。
衝動が込み上げてきたが、威厳を保たなければいけない。
芦多はぎりぎりと歯を噛み締めた。
「また、来る。」
「はい。
でもあまり無理して抜けて来ないでくださいね?
隊長不在はまずいですから。」
痛いところを突かれた。
芦多は小さく頷いて、背を向けて歩き出した。