謝れない、謝らない
右も左もわからない私はとりあえず体育館の場所を探した。
体育館はすぐに見つかった。入学式の会場となるため案内看板が出ていたのだ。
安心した私は校舎に入りトイレの場所や、1年の校舎などを見て回った。
なにがどこにあるのかわかっていないとすごく不安になるのだ。かなり心配性なのである。
そうしている間に時間は過ぎていき、入学式開会まで15分を切っていた。
ゆっくり歩いても充分間に合うが、私は小走りをして体育館に向かった。
先ほどまでは誰もいなかったがもう半分の席は埋まっていた。
席は決まっていないがみんな一番の後ろから順番に座っていた。
私もその順に従い、真ん中の真ん中に腰をおろした。
そこに座っていなければまた違った高校生活だったかもしれない。
そんなことをこの時は思うはずもなかった。
突然……あまりにも突然に彼は私の前に現れた。

突然といっても彼はただ横に座っただけなのだが。
私には衝撃の出来事だったのだ。
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