蒼がみえる星
「えっ、人?あのー大丈夫?」
村の人間じゃ…ないみたい。
どうやら私の事は知らないようだ。
「すいません。罠、だめにしちゃって…あのー出るの手伝ってもらえますか?」
とりあえずここから出なきゃ。
うーん、と考える素振りをみせると何か思いついたのか、表情がパッと明るくなった。
「あ、うん。じゃーちょっと端によってて。」
なんで?と思いつつ端によると
「じゃーんぷ」
の声と一緒に降ってきた。
上にいたときは光で見えなかったけど、落ちてきたのは私よりちょっと背の高い男の子。
……はっ!あんたまで落ちたら意味ないじゃん……バカだ。
はぁー、と落胆していると猿くんはしゃがみこんだ。
猿みたいだから…猿くん!まんまだけど…まぁ気にしない♪
それにしても、もしかして今ので怪我しちゃったとか?…
「乗って」
おぉ、背中に乗せるための体勢だったのか。
でも、いいのか?ていうか乗ったら二人ともあがれないじゃん!!!
それに、恥かしい///
とりあえず聞いてみる。
「乗っていいの?」
「いいから、早く。外に出たいでしょ。」
ニコッ。
キューーーン
なんだー今のは!!!
一瞬私じゃなくなった。
まぁいいや、早いとこここから出よう。乗ったら外に出られるみたいだし……