天然100%


「美姫だって遊斗のこと好きなんだよ」


啓介はそう言った。

えぇー!?

なに本人に言ってんのー!?


「へ?」


思ってたとおり遊斗は
あたしの気持ちに気づいてなかった。


「美姫と付き合う気はねーのかよ」

「だから!俺が好きなのは美鈴っ・・・」


遊斗が喋るのをやめた。


「遊斗?」

「お前・・・美姫ちゃんのこと好きなの?」

「あぁ?」


啓介の不機嫌そうな声が聞こえた。


啓介があたしのこと好き!?

遊斗ってばなに言ってんの!?


「だから美姫ちゃんを好きなやつと付き合わせようって思ったのか?」

「うるせーよっ」


啓介の声は鋭かった。

遊斗はそれでひるまない。

< 115 / 124 >

この作品をシェア

pagetop