3人の き も ち
部活参加への謹慎が解けるまでの間、下校を共にする、と言ったのは映樹だった。
それに早苗は黙って頷いた。
放課後、映樹は図書室で時間潰しをする。
早苗の部活が終わったら2人で帰る。
道中、お互いに話さない。
早苗の家まで来て、
「じゃあな。」
「ありがとう。」
そこで初めて会話をして別れる。
それの繰り返しの日々。
映樹は特に不満もない。
早苗が落ち着いてきているのを感じ、安心していた。
気に入らないとすれば、早苗を待つ間、何故か亜矢子に勉強を教えることだ。
図書室に行くと必ず、ノート類を広げて席に座る亜矢子に手招きされる。
眉間にシワを寄せながらも、丁度いい時間潰しになるので、結局教えてしまうのだが。