3人の き も ち


「急に決まったし、色々考えてくれたって…。でも、無責任に1年も待っててとは、言えないって…。私、待つよって言ったの。…でも…。」

早苗の震える声が、かすれ、小さく消えていく。


「もういい。考えンな、あんな奴。」

吐き捨てる様に言うと、映樹はベンチに腰掛け、さっさと弁当を広げる。
そして話は終わった、とばかりに食べ始める。

呆れた様子でため息をついた圭吾が、それでも映樹の横に座り、同じように弁当を広げだす。


「気にしなくってイイってさ。」

圭吾が映樹の代わりにと、笑顔で早苗に話して弥生を見る。

「二人共、昼御飯は?」

「あ…。」

「私達はこれから、教室で皆と食べるの。」


まだ何か言いたげな早苗の服を引っ張って、弥生はじゃあね、時間とらせてごめんね。
そう言って教室の方へ行ってしまった。



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