私の禁断の恋


10年前。


舞斗は当時、アメリカで流行していた病気にかかっていて、病院に入院していた。


私は毎日お見舞いに行った。


私はその病気が舞斗じゃなくて、自分にかかれば良かったのにって思った。


でも、舞斗は私にこう言った。


『病気にかかったのが舞歩じゃなくて良かった、僕で――――。』


単純だった私は、その一言で舞斗を意識するようになった。


でも、私は顔に出やすいせいか母には、私が舞斗のことが好きだというのはすぐに分かったらしい。


それで言われた。


『舞歩なんて産まなきゃ良かった。』


そりゃ、そうだよね。


私と舞斗は血の繋がりをもった双子。


決して許されることはない。


双子の兄に恋愛感情を抱くなんて…。


こうして、私と舞斗は引き離された。


母と私は日本に、父と舞斗はアメリカに。


でも、お母さんどうして?


私が嫌いなら一緒に来なくても良かったのに……。
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