咲いても、枯れても1~サクラ色~



『白純美が好きで、好きで、たまらない。もう自分が分からなくなる程に』



『た、拓……』




あまりにストレートな言葉に、一瞬戸惑う。



嬉しくて、たまらない。




拓は一度微笑んでから、甘いキスをくれる。





『やっぱり、絶対に離さない。お前は誰にもやらない。どこまでも連れて行く』




その言葉からは、先ほどまでの不安は微塵も感じられない。



本当に同一人物なのかしら、と疑える程に。





『愛してるよ、白純美』




私は、永遠に貴方の腕の中。





幸せでいっぱいなはずなのに、訳の分からない不安が胸を巣食うのは、何故?



安心しきれない。




一番安心するはずの、貴方の腕の中でも。





モヤモヤした気持ちは、何?



これは、女の勘というもの?




嫌な、予感。






─────この日、拓が不安にしていたこと。


それが私たちの大きな“隔たり”となるなんて。




知りたくも無かった。




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