初恋ドロップ
その日、ずっと駿が隣にいてくれた。
いつもの部屋
殺風景な一人の部屋
でも、今は一人じゃない。
私の声に、気持ちに答えてくれる人がいる・・・
おんなじ布団の中で
いろんな話をした。
優しいお母さんがいて幸せだった頃の過去、その後の養護施設での礼との思い出・・・
「いい母さんじゃん
・・・まぁ、市原も・・・な」
礼のことを言う時は
少し顔を歪めて呟いた。
―いい母さん―
この凄く言葉が嬉しかった。
酷い母親
自分勝手な母親
そして、可哀想な娘
ずっと、こんなふうに見られてきたから・・・
お母さんを良く言われると
嬉しいって感じる私。
やっぱり『好き』ってことを実感させられる。
「私はお母さんを好き・・・
そう思っていいんだよね?」
「自分の母親だろ。
お前が好きなら、好きでいいに決まってる。」
駿の揺るぎのない声が
私の背中を押した。
―あいたい―
この気持ちが私を動かした