初恋ドロップ


礼は急いで私の上から退き

私は乱れたパジャマをキチンと直した。



バターンっ

勢いよく扉が開いた。


「あれ?!市原君も来てたんだ!」


「あっうん。
ご飯作りに来てくれたの・・・」


「なんだ!じゃあ被っちゃったわね~って!凄いご馳走じゃない!」


キッチンに並べられた料理に真理子は驚いていた。


「俺もう帰るし、お前飯食ってけや!」


「え!ラッキー!ありがとう!」


真理子はぴょんぴょん跳ねながら喜びだした。


「じゃあ、またな紗裕」

お互いに少し目を反らして挨拶を交わした。


恥ずかしいって気持ちもあるかもしれないけど、

それだけじゃなくて


不安が残るこの気持ち
表すのが難しい。



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