甘い蜜
近付いてみると、真理子さんが一方的に麻理亜に怒鳴っていて、麻理亜は今にも泣きそうな顔をしていた。
………なにを話しているんだ
苛立ちを覚えながら二人の話を聞き耳をたてる。
真理子さんが麻理亜を責めている?
一体彼女のどこにそんな権利があるのか。
「だから、分からないの?!」
「………そんなことを言われても、」
「いいから敬夜さんから離れれば何の問題もないのよ!!」
真理子さんの口から俺の名前が出た。やっぱり俺がらみかと呆れてしまう。