甘い蜜
「そうよ!!貴女が取ったの!!貴女さえ現れなければ、敬夜さんは私のものだった……!!」
「………敬夜さんの家の財産が、でしょう?」
麻理亜の言葉に真理子さんは目を見開く。
………なるほど、そういうことか。
読めてきた。
俺と結婚すれば香山家の財産が手に入る。それを狙っていたのに突然麻理亜という存在が現れ、婚約も白紙に戻ってしまったから彼女は慌てた。……ということか。
醜い、と思う。
金に執着するなんて………
俺の中で真理子という存在は最低なものとなった。
「な……なに言って……」
「今の貴女の目、恋している人の目じゃない………何かに執着している目だったから……」
敬夜さんは、ものじゃない。