甘い蜜
「そのおかげで、麻理亜は傷ついた」
ゆっくりと立ち上がる。
ここには警察官もいるし、俺達の出番はないだろう。
こんなに早く片付けられて本当に嬉しい。その材料を早く見つけられるようになっていたこいつらの間抜けさに感謝か?
「俺は一生、お前を許さない」
上から真理子さんを睨み付ける。
止めどなく流れる涙を拭うこともしないで真理子さんはじっと俺をみていた。
「お前は、麻理亜を殺そうとした………罪人だ」
「っ」
「麻理亜が目を覚まさなかったら………俺がもっと地獄を見せてやる」
覚えておけ、と麻生の家を出て行く。後ろから啜り泣く声に、怒りの渦が高まる一方だった。