甘い蜜
俺は、携帯をポケットに入れて麻理亜に向き直った。
「麻理亜、最近よく出掛けるな?」
「うん?」
「何してるんだ」
疑っているわけじゃないが、気になるんだ。
すると、麻理亜は、にっこり笑うと秘密、と言う。
「秘密?」
「うん。………楽しみにしてて」
楽しみにしてて?
ますます訳が分からなくなった。
麻理亜は、楽しそうに遅刻するよ?という。
「………あぁ……」
俺はモヤモヤを抱えながら家を出たのであった。