甘い蜜



俺は、携帯をポケットに入れて麻理亜に向き直った。


「麻理亜、最近よく出掛けるな?」

「うん?」

「何してるんだ」


疑っているわけじゃないが、気になるんだ。
すると、麻理亜は、にっこり笑うと秘密、と言う。


「秘密?」

「うん。………楽しみにしてて」


楽しみにしてて?


ますます訳が分からなくなった。
麻理亜は、楽しそうに遅刻するよ?という。


「………あぁ……」


俺はモヤモヤを抱えながら家を出たのであった。



< 268 / 458 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop