甘い蜜
部屋の前に二人立つ。
鍵を開けた敬夜さんは、少しドアを開けると、私を見る。
「麻理亜、ちょっと目瞑っていて」
「なんで」
「いいから」
「?」
目を瞑れと言われ、私は渋々目を瞑る。絶対目を開けるなと言われたので目を両手で隠しながら頷く。一切の闇に包まれた私を敬夜さんが誘導する。
私の中では不安と好奇心。
「………目、開けてもいい」
「………」
許しが出たのでゆっくりと目を開けると、そこには小さなパーティーのようなセッティングがされていた。
「これ……、」
「プチディナーだな」
飾りつけとかはきっとホテルの従業員がしてくれたのだろう。