甘い蜜
「麻理亜」
「ん…」
眠りの海に沈もうとしていた私を浮上させたのは敬夜さんの声。
「眠いか?」
「少し……」
「もう少し待ってくれ」
?
精一杯目を開ける。
敬夜さんは、私の傍らに膝をついて、頭を撫でてくれた。
止めて、撫でられたら眠くなる……
「………後1分」
「?」
敬夜さんはしきりに時計を気にしている。私も時計に目をやると、確かに12時まで、日付が変わるまで後一分。
じいっとボンヤリする頭の中で時計を見つめた。