甘い蜜
「?」
どうしたんだ、と首を傾けるが麻理亜は俺を見ようとせず、足を進め、美空さんに近づきその手を取った。
「私は麻理亜と言うの。よろしくね」
ふわっと優しい笑みを浮かべる。
「はいっよろしくお願いしますっ」
美空さんは少し頬を赤く染めながら頷く。麻理亜はそのまま龍に視線をずらした。
「ちょっと美空ちゃん借りて良い?」
「どうぞ」
「ありがとう」
「あ、二人とも悪い奴に引っかからないように」
龍と学が交互に言うのに麻理亜は頷くと、美空さんに行こう、と手を引いて広場の人混みの中に呑まれていってしまった。
「………」
一体、どうしたんだ。