甘い蜜
幼い頃、父親を病気で無くし母子二人になった。
悲しいが病気にはかなわない。
母子二人これから大変だが幸せに暮らせばいい。
しかし、母親は父親が死んですぐに再婚。
新しい父親の元で暮らし始めるが、母親は義父に溺れ、麻理亜はほったらかし。義父も麻理亜には感心を寄せず、衣食住だけを与えているのみ。
「………だから?」
麻理亜は俺の予想外の反応を見せた。俺から離れると、自嘲気味の笑みを浮かべていた。
「別に、あの人達に愛されなくてもいい。だってあの人は……お父さんを捨てた………!!」
ポロポロと涙が麻理亜の目から流れていた。