Could you love me? ~ツンデレ王子に恋をして~


ゆっくりと差し出された手に近付けていく。


一瞬、手を置くのを躊躇ったが、すぐに矢沢涼の手にのっかった。


トンと引っ張られ上手く立つことができた。


「…えっと…あの…」


俯いて、声を出そうとしたが出なかった。


『ありがとう』…その一言がなぜか言えなくて…



顔を上げると矢沢涼の姿はもうなかった。


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