Could you love me? ~ツンデレ王子に恋をして~
気を落ち着けるために一息つくと、目の前に手がだされた。
誰の手…?
少し上を向くと、その手の主と目が合った。
茶色掛かった焦茶の瞳…
その瞳に吸い込まれるように、あたしは目が逸らせなかった。
「…大丈夫?」
大人びた低い声、栗色のウェーブかかった髪。
矢沢…涼…?
「…はやくっ…」
「…えっ、ぁ…」
手が差し出されていることを忘れていた。