きみの世界は。
まおは嬉しそうに
にこっと笑った。


「ちゃきが遅いんだもん」
 

と言いつつも、
俺が靴を履き終るのを
じっと待っている。


その姿は小さな忠犬だった。


黙ってりゃ可愛いんだよなー、
こいつ。


とかわざと皮肉を
心の中で言ってみたり。


うん、素直じゃないよな、俺。



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