黒き手が…
「甘いですねぇ」

「うるさい。それよりそっちも頼むぞ」

「はいはい」

ソウマの手が薄く光った。

そのままフーカの額に触れる。

「このプレハブ小屋に関わったことは忘れなさい。あなたは何の関わりも持っていなかったんですよ」

フーカのまぶたが何度か動いた後、静かになった。

「…これで本当に終了だ。しかし…アキは一体どこからこの儀式を…」

「しかも何だか儀式の本当の意味を分かっていなかったみたいだね。ただたんに、タッチする手が増えるってことがおもしろかったみたいだし」

肩を竦めながら、セツカが出てきた。

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