俺が大人になった冬
「風邪…ひくだろ?」

そう言って俺は布団を彼女にかけ直した。

「あ、ありがとう」

「心配すんなよ。なにもしねぇから」

俺は自分にも言い聞かせるようにそう言った。

彼女は感じているだろう。俺の高鳴る胸の鼓動を……

俺の気持ち……気付かれてしまうだろうか。

「……元くん」

「ん?」

「聞かないの? 泊まりたいって言った理由」

背を向けた状態で、小さな声で彼女は言った。

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