俺が大人になった冬
食事を終えると何故だか移動させられ、これまた豪華きわまりない雰囲気の場所に連れて行かれた。勧められるままソファーに座ると、すぐにデザートとコーヒーが運ばれてきて、どうやらここはデザートを食べるための場所らしいことに気付く。

「お腹いっぱいになった?」

再び二人で向かい合わせに座って、食後のコーヒーを飲みながら女が心配そうに聞いてきた。

「はい。あんなうまい肉、はじめて食べたし!」

俺がつい興奮して言葉遣いもお構いなしにそう言うと、女はジッと俺の顔を見て

「ねぇ。あなた何歳なの?」

と尋ねてきた。

女の真意がイマイチ分からないまま

「18です」

と、素直に答えると女は「そう」と言って、またなにか考えるように黙り

「あの。図々しいお願いなんだけど……これからもたまにでいいから、あなたが都合のいいときにこうやって私と会ってくれないかしら」

「え?」

またもや唐突に女の方から俺を誘ってきた。
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