終わらない
その時に

初めて見た

久美子の涙

逆上し怒りに震える姿


滑稽でした。


己を省みる事は一切なく

私を攻め続けた久美子


悪いなんて感情は

もう何処にもなかった。


久美子は最低な言葉を発し続ける


「誰にここまで大きくしてもらったんや」


「誰が産んだからこの世におる思てるねん」


「出て行け!」



私は言いました


「あんたらにやろうな」


「産んでくれなんか頼んだか?」


「なんで出て行く必要があるんや?
成人するまで義務やから面倒見んかい!」



そんな毎日が

久美子を変えた

何も言わなくなった。

勿論、暴力を振るわれる事も



あれだけ恐ろしかった久美子が

ちっぽけな人間に見えた

馬鹿な女だと



そんな私が

その時に教わったのは

強いものは、より強い力で

ねじ伏せればいいんだって事だった。








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