† 黒猫とクラウン †
「なんでもないよ」

苦笑いしながら答えた。

その後しばらく月影と、テイルズたちにどんな種類があるのかとか、月影の知り合いのテイルズの昔話なんかを聞かせてもらった。
「あははっ。ホントにあったの?そんなこと」

『ありましたよ。特にあいつなんか・・・』

そんなこんなで時が過ぎ、月影は、まだ立ち上がることが出来ない僕を気遣って、

『そろそろお休みになられたほうがよろしいのでは?』

ときいてきた。

「う~ん・・・。そうだね、今日はもう寝ようか」

『では、お休みなさいませ』

月影はそう言って電気を消し、部屋を出て行った。

【その夜】

僕は痛みで目が覚めた。

「うっ・・・!?」

体が焼けるようだ。

体中を切り刻まれているような鋭い痛みもある。

「か・・は・・・っ!」

痛くて痛くて気が狂いそうになる。

いっそこのまま死ねたらなんて思ってしまう。

「・・・だれ・・・か・・・!!」

必死に声を出し、やっと出たのがそれだった。

しかし、助けを求めたその瞬間、だんだん意識がとんでいく。

部屋の扉が開いた気がした。






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