絆
しばらくしたら落ち着いてきて。
息も整ってきた。
「落ち着いた?」
先生はそう言って、パジャマの裾を少しあけて聴診器を差し込んだ。
「もう大丈夫そうだね。
無理させてごめんね、ゆっくり休んで。」
そう言って先生は、出て行ってしまった。
やだな、あたしったらいきなり苦しくなったりして。
ほんと弱いな、
両親の話されただけで過呼吸起こすなんて。
きっと先生も気づいたよね。
察しのいい先生だから。
何がまではわからなくても、両親のことだってこと位は想像ついたはず。
はぁー
どうしよう、
いつまで先生の傍に居られるのかな。
このときのあたしは、これから何が待ってるかなんて、わからなかったんだ。