マイスィートアフタヌーン
「おとなしくしている?」

「と、思うよ。僕が何をしてきてしまったのか知りたいんだけれど」


「一安心だわ。もちろん、説明をしなくちゃね。今では私にもわかったそんな事情なら」


どん、とボットが載ったことで、そのトレイは完成らしい。

ありがと、ハワードさん。
そう言ったメアリーアンの手は空を踊った。


トレイならフレディが持ってさっさと身を翻している。お礼を言うならこちらにも。


「フレディ、ありがとう。重くない?」

「重いからだよ。これはどこに?」

「こっちよ」


 メアリーアンは先に出て、個室が並ぶ店の奥へと、扉を両手で押して開いた。

トレイ上には、コーヒーポットが一台、カップが四客。


あと二人。
さて、どなたが顔を出すことか。
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