マイスィートアフタヌーン
「そう、芸術祭の時のことよ。純粋に手が滑った事故だったのに故意だと思われて、私たち、礼拝堂を磨き上げたのよね、屋根までぴかぴかに」

「そう、君たちはさっさと屋根に登ってしまい、先生方を混乱に導いたんだ。忘れられないよ」


「どんな話をしたいのかしら? ポーリィ。それはどこへと向かっていくの?」


「別にあなたの仕業を今になって責めているわけじゃないわ。ひどく浅はかな学院長だという一例を挙げているの。私たちがね、確かにいろいろなことを仕出かしていたことは認めましょ? 規律だらけの学院内で、できる晴らしと言ったら規律の穴を広げることくらいに決まっているじゃないの。けれどね、人の大切にしているものを破壊するようなことって決してしなかったわよ。そんな報復は質が低いと、私たちは知っていたんだもの」
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