昼間の月は淡くて白い

*『花火』

闇夜に

光りの群れが

薄墨のような空に

溶けて

何度も

何度も

輝いては消え

枯れてはまた咲く

普通の花より儚く

それは強く 強く

人々の

網膜に

脳裏に

焼き付いては散る

まさに

咲いては

誇りを

その空に

焼き付ける



*
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