きみに守られて
東京中にちらばるどす黒いものが、
砂のような粒子にかわり、
一点に集まり出す。
それは小さな竜巻になり
やがて巨大化し、
東京上空へと頭を持ち上げる。

”どす黒い砂の粒子”は、
ゆったりと回転していた。
何かを引き寄せるように
ゆっくりと、
確実に、
回転していた。
< 92 / 198 >

この作品をシェア

pagetop